ゼノブレイドとゼノブレイドクロスの繋がり【考察】

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ゼノブレイド3

ゼノブレイド3『新たなる未来』の終盤のシーンから、ゼノブレイドとゼノブレイドクロスの世界が実は同一のものであった可能性が強まりました。

実際ゼノブレイドクロスでは、ゼノブレイドにも登場したテレシアが存在していたり、ノポン人が“ホムホム”や“サイハテ村”といった単語を口にしたりする描写が見られます。ゼノブレイドの世界では人間種族をホムスと表現し、ノポン族はこれをホムホムと呼んでいました。サイハテ村は、同じくゼノブレイドに登場したノポン族の村で、リクの生まれ故郷でもあります(リクがリキの息子だとすると)。

繋がりが示唆されたゼノブレイドとゼノブレイドクロス。今回は、ふたつの関係性について少し考察したいと思います。ただの想像なので、実際に繋がりがあるかどうかは不明です。ちなみにゼノサーガとの関連については今回考慮していません。

以下、ゼノシリーズのネタバレが含まれますのでご注意ください。

あわせて読みたい▶【ゼノブレイド3】新たなる未来クリア後の考察

時系列

もしゼノブレイドとゼノブレイドクロスが同一の世界だと仮定すると、時系列はおそらく以下のようになると思われます。

時系列
  • 宇宙創世の時代
    • <ゼノブレイドクロス>
      • 他の世界よりサマールの民がやってくる
      • サマールの民が合成生命体グロウスを生み出す
      • サマールの民はやがて地球人となる
  • 21世紀初頭
    • <ゼノブレイド>
      • アフリカでゲートが発見される
  • 2026年頃
    • <ゼノブレイドクロス>
      • 異星人エルマが地球に来訪
      • 統合政府成立
      • 地球種汎移民計画始動
  • 20XX年頃
    • <ゼノブレイド>
      • 統合政府が巨大学術機関アオイドスを設立
  • アオイドス設立から10年後
    • <ゼノブレイド>
      • ゲートが字義通り“門”であると判明
      • 軌道塔ビーン・ストーク(ラダマンティス、アイアコス、ミーノース)建造
      • ゲートの管理システムとしてトリニティ・プロセッサー育成開始
  • 20XX年5月16日
    • <ゼノブレイド>
      • 第八次地球種汎移民計画
  • 2054年7月
    • <ゼノブレイドクロス>
      • 異星文明間の戦争勃発
      • 統合政府が地球種汎移民計画を発動
      • 恒星間移民船“白鯨”が飛び立つ
      • 地球消滅
    • <ゼノブレイド>
      • 反政府軍(サルワートル)がビーンストーク襲撃
      • クラウスがゲートを起動
      • 巨神界とアルストが誕生
  • 2056年
    • <ゼノブレイドクロス>
      • 白鯨が惑星ミラに不時着

エルマから異星文明間の戦いが地球に波及する可能性を告げられたことにより、存亡の危機に立たされた人類は異星人に対抗する手段と種を存続させる方法を模索し始めます。

そのひとつが、『新たなる未来』で流れた第八次地球種汎移民計画だと思われます。異星文明間の戦いが地球圏に到達する前に、少しでも地球の生命をほかの星へ逃そうとしたのでしょう。

エネルギー保存則を無視した永久機関であるゲートの研究も、もしかしたら人類滅亡を回避するためのものだったのかもしれません。ほかの天体に移る道はベターであって、ベストではありません。ベストは地球そのものが無事に生き残ることです。わざわざビーン・ストークを建造してまでゲートの研究に勤しんだのは、地球そのものを守る力が手に入る可能性が最も高かったからだと考えれば、一応の説明はつきます。

ところで、時系列を見ていると、いくつか気になる点があります。そのひとつが、2054年の出来事です。

ゼノブレイドとゼノブレイドクロスの世界を同一視するならば、サルワートルによるビーン・ストーク攻撃と異星文明間の戦いはほぼ同時期に起こったと考えられます。

打倒政府がサルワートルの目的なら、わざわざ自分たちが行動を起こさずともよかったはずです。そのときにはもう、政府はおろか地球そのものが異星文明によって滅ぼされようとしていたわけですから。

どう考えてもタイミングが妙です。すぐ近くで宇宙戦争が始まっており、なんなら地球滅亡一歩手前の状況で、なぜサルワートルは統合政府を攻撃したのか。

地球種汎移民計画とは

サルワートルの目的を考える前に、まずは地球種汎移民計画についてみておきましょう。

地球種汎移民計画とは、人間の肉体そのものを運ぶのではなく、記憶のデータと個々の肉体を構成していた遺伝子情報をすべて電子化させてクラウドデータとして保存、のちに培養した肉体にその電子データを転送させて再生を図るというものです。

つまり、移民船で運ばれたのはデータであり、データのもととなった本来の肉体は、地球と共に消滅してしまいました。

コールドスリープで人々を移住させる計画もあったそうですが、その場合、移民船一隻にわずか数万人しか収容できません。

一方、地球種汎移民計画では、一隻の移民船に2千万人のデータと同数の肉体を再生する分の設備を積むことができました。この差は圧倒的です。だからこそ、政府上層部は後者の計画を選択、実行に移しました。

サルワートルの正体

地球種汎移民計画の内容を踏まえた上で、ビーン・ストークを襲撃したサルワートルの正体を、2通り考えてみました。

ゲート強奪者

ひとつめは、サルワートルがラダマンティスにあったゲートを狙っていた勢力である、というものです。

ゲートがセイレーン等の兵器群をデザインし始めた時期から、すでに統合政府に対して公然とゲートの引き渡しを要求する勢力が存在していました。

異星文明間の戦いが地球に迫っているにも関わらずビーン・ストークを襲撃したのは、それがゲートを手に入れられる最後のチャンスであり、ゲートさえ手中におさめれば状況をひっくり返せるという自信があったからではないでしょうか。

クラウスのように新たな宇宙を誕生させて自分たちが神になろうとしたのか、それとも地球種汎移民計画とかいうまどろっこしい方法で延命しようとしていた統合政府に嫌気が差し、政府の代わりに自分たちが異星文明をゲートで吹っ飛ばそうとしたのか。

いずれにせよ、統合政府の手にゲートがあることを良しとしなかったのだと思われます。サルワートルとは救世主の意味ですから、自分たちが地球を救う英雄になろうとしたのかもしれません。

計画反対派

ふたつめは、サルワートルが地球種汎移民計画に反対する勢力だった、というものです。

地球種汎移民計画には少なくともふたつの問題点があります。

ひとつは、先にも述べたように、あくまで移民船に載せられるのはデータであってオリジナルの肉体ではないというもの。いくら肉体と意識が無事にデータから再生できたとしても、はたしてその命は地球で暮らしていたオリジナルのものと同一のものなのかという不信感が残ります。生理的に受け付けないという人もいるでしょう。

ふたつめは、移民船に載せられる人数に上限があることです。ゼノブレイドクロスの世界では、地球の人口は100億人に達していました。一方、一隻の移民船に載せられるデータは2千万人分のみ。移民船の数にも限りがあることから、すべての人類を救うことはできません。当然、あぶれる人も出てきます。実際、移民船にデータを乗せることができたのは各国のエリートばかりで、一般人の大半は宇宙へ自身のデータを残すことが叶わず地球とともに消滅してしまいました。

以上のような理由から、地球種汎移民計画に否定的な感情を抱き、計画を進めていた統合政府を快く思わない人々がいたであろうことは容易に想像がつきます。おそらく、そういった統合政府の意に従わない者たちを、反政府軍(サルワートル)と呼んでいたのではないでしょうか。

つまり、サルワートルとは「偽りの生を選んでまで生き延びようとするのは見苦しい、人類は母なる地球とともに潔く消滅するべきだ」「おまえたちの遺伝子だけが生き残るのは納得がいかない、一緒に死ね」といった思想を持つ人々の集まりです。

そう考えると、異星文明間の戦いが勃発し、いままさに数多の恒星間移民船が宇宙へ飛び立とうとしている最中に攻撃をしかけたという一見不可解な状況にも、一応筋がとおります。地球種汎移民計画の妨害こそが目的だったわけです。

惑星ミラについて

次に、ゼノブレイドクロスの舞台となった惑星ミラについて考えていきたいと思います。

ゼノブレイド3『新たなる未来』のラストでは、巨神界とアルストが融合し、ひとつの星が誕生しました。個人的には、この星こそが後の惑星ミラではないかと疑っています。かつての巨神界が惑星ミラになったとするならば、テレシアがいたことも、ノポン人がホムホムやサイハテ村を知っていたことにも説明がつきます。

さらに惑星誕生後、青白い光を放つ流星らしきものが惑星に近づくシーンが描かれています。あれは、惑星ミラに不時着した恒星間移民船白鯨”だったのではないでしょうか。

ただし、ゼノブレイド3の世界が惑星ミラになったと仮定すると、矛盾も生じます。先述した時系列では、白鯨が地球から飛び立った直後に世界が巨神界とアルストに分かたれたと仮定しました。

2つの世界が融合するまでには、何千何万年という時間がかかっています。それに対し、白鯨がミラに不時着したのはわずか2年後です。これでは時間が合いません。

ウラシマ効果的なものが働いたとすれば、説明はつきそうですが……。

また、惑星ミラ=地球だとすると、白鯨は地球を出発して地球に戻ってきたことになります。

メタ的な視点から見れば、地球帰還を夢見ていた白鯨のクルーたちの願いは最初から叶っていたことになり、これはこれで「うーん」となる展開です。

最後に

ゼノブレイドシリーズとゼノブレイドクロスの世界は繋がっているのか、いないのか。

地球種汎移民計画、恒星間移民船、統合政府という共通の単語からいろいろ考えてきましたが、明確な描写がないため、どれだけ思考を巡らせても答えは出ません。もどかしいですね。

ゼノサーガとの繋がりも考慮すると、さらにわけのわからないことになります。

多元宇宙論とか永劫回帰を当てはめれば、どうとでもなりそうですが。

いつか明らかになることを期待しています。

以上です。

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コメント

  1. しゃけとば より:

    とりあえずクロスのストーリーが完結する必要がありますね。エンディングがあれでしたし

  2. ライム ライム より:

    いくつもの謎が残されたまま終わってしまいましたからね……。
    今回のDLCが、ゼノブレイドクロス2発売の伏線だと嬉しいんですが。

  3. 終焉のテレシア より:

    木星が出てたのでクロスの地球に来たエルマかなぁと思いましたw
    移民が後のサマールの民になってたら面白そうです。新しい燃料投下くれるとクロスはまだまだ妄想出来そうですね

  4. ライム ライム より:

    惑星に近づく青白い光については、いろいろな可能性がありますね!
    サマールの民についてもわかっていることはほとんどないので、その正体が気になるところです。別世界とはいったいどこなのか……。

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