樋口幸平トークショーレポ【百桜祭】男前は男前であることを知っている

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エンタメ

2024年12月15日(日曜日)、桜美林大学の新宿キャンパスへやってきた。「百桜祭」のステージ企画、俳優・樋口幸平(ひぐちこうへい)さんのトークショーに参加するためである。

チケットは、なんとまさかの無料。学祭のトークショーは総じて低価格に設定されているが、その中でも破格の値段だ。さらに今回のトークショーでは、一部の演出に限り写真撮影がOKらしい。

え、撮っていいんですか!?

思わずスマホのバッテリー残量を確認した。

多方面で活躍されている俳優さんの貴重なお話を聞くことができたので、忘れないうちに備忘録としてまとめておこうと思う。

なお、ぼくの記憶のみを頼りに書き起こしたものなので、勘違いしている部分もあると思われる。大まかな内容はあっているはずだが、あくまで「だいたいのニュアンスで書かれたもの」ということを念頭に置いて読んでほしい。

トークショー

開演

16時15分、樋口さんのビデオレターからトークショーは幕を開け、映像と連動する形でご本人が会場後方から現れる。

グレーのスーツに身を包んだ樋口さん。左右の客席に笑顔を向けながら、ステージに登壇する。

最初は来場したお客さんへの挨拶から。何度もイベントに足を運んでくれる幸’s(ハピネス。樋口さんのファンの名称)の顔はおぼえているようで、知っている顔もあるとのこと。

次に樋口さんの紹介へ移る。

樋口「樋口幸平、身長は185cm1です。MBTIはENFPです。でもあれって3か月ごとにやらなきゃいけないんですね。この前やったら、ES……えっと、エンターテイナーに変わっていました。今日はエンターテイナーのトークショーです(笑)」

序盤から会場を盛り上げる樋口さん。続けて司会の方からの質問に答えていく。なお、司会のお名前はタナカミナミさん。

司会「ドラマ『体感予報』の役作りで意識したことはありますか?」
樋口「原作のある作品だったんですけど、縛られすぎないようにしました。監督や原作者のニッケさんとも話して。瀬ヶ崎瑞貴に少しずつ足していくような感じで。あんまり気負いすぎずにやらせてもらいました」
司会「気象予報士の役でしたが、知識とかの勉強はされましたか?」
樋口「しました。本物の気象予報士さんのもとで勉強させてもらって。ここを強く言ったほうがいいとか教えてもらいました」

司会「ドラマ『離婚弁護士 スパイダー』にも出演されていますが」
樋口「season1では、いかに離婚させるかに重点が置かれていましたが、season2では、毎話ごとにゲストが登場するというよりも、純たちこちら側4人の話が多くなっています。Huluで配信されていますのでぜひご覧ください」

Huluの発音が独特で会場から笑いが起きる。

司会「写真集も発売されましたね。皆さんはもちろん買われたと思いますが」
樋口「あ、持ってきてくれてる!」

写真集を掲げたファンの方がいたようで、樋口さんが嬉しそうに反応する。

樋口「地元の神戸で撮影しました。通学路とか商店街とか、まさか仕事で訪れることになるなんて思ってもいませんでした」
司会「印象に残っているショットはありますか?」
樋口「ダーツのショットです。最初予定になかったんですけど、即興で撮ることになって」
司会「写真ってどんなふうに撮るんだろうって興味があったんですけど、即興でも撮るんですね」
樋口「撮りました。写真集のモットーじゃないんですけど、なるべく自然体でいようと。遊びに来たような感じで。神戸に戻ってきたぞ、俺が、みたいな」

司会「幼少期のクリスマスの思い出はありますか?」
樋口「幼少期ってどんくらいですか?(笑)」

会場どよめく。

樋口「幼少期……高校生ぐらいでは」

高校生は幼少期じゃないよ! とでも言いたげに、会場から再びどよめきが起こる。

樋口「わかってますよ、幼少期とは違うって!(笑)小さいころ、チキンを食べたりとかは、もちろんしていました。ただ高校のときのほうが記憶に残っているんです。高校のときは……しーっしーってなに? しゃべると馬鹿がバレるってこと?」

会場爆笑。

樋口「高校のころは反抗期で、親から離れようとしていました。だから友達と一緒に過ごすことが多かったですね。ご飯行ったりしていました」

質問コーナー

司会の方からの質問がひと段落、今度は事前にSNSから募集した質問コーナーへ。

ステージのスクリーンに6枚のカードが表示される。いずれもクリスマスにちなんだ絵柄だ。各カードには質問が割り振られており、樋口さんには1枚ずつ選んで質問に答えてもらう。

樋口「(人型のクッキーを見て)あのクッキーはあれですか? トイストーリーに出てくる?」
司会「ジンジャークッキーって声が出ていますが」
樋口「へえ、違うんだあ」

最初は雪だるまのカードを選択。

Q.幸平くんのお芝居が大好きです。演技をする際、心掛けていることはありますか?

樋口さんが答えようとしたとき、会場に子供の泣き声が響き渡る。

樋口「ごめんなー、つまんなくてー(笑)」

樋口さんがすぐさま対応し、会場に笑いが起きる。

樋口「自分一人でお芝居するのではなく、皆さんからの目線も意識して演じています。皆さんにどう見られているのか。だから、たくさん声を聞くようにしています」

Q.共演者の方と仲良くなるために心掛けていることはありますか? あと、現場によって雰囲気が違うのか気になります。

樋口「現場の雰囲気はぜんぜん違います。来年公開の『ネムルバカ』では4人とも仲がいいです。『約束 ~16年目の真実~』では、仲はよかったんですけど、内容が重いのでどんよりした感じの日もありました」

続いて仲良くなるための心掛けについて言及。

樋口「心掛けていることは、カメラの回っていないオフのときにふさぎ込まないことですね。できるだけ話すようにしています。人と話すのが好きなんですよ。『この間ラーメン食べに行ったんですよ』『へえ、どこの?』『ここなんですけど』みたいな何気ない会話からも繋がることがあると思うんです」
司会「仕事以外でも参考になりそうなお話でしたね」
樋口「ありがとうございます、タナカミナミさん」
司会「よくいじりますね(笑)」
樋口「思いのほかウケるので(笑)」

Q.挑戦してみたい仕事や役はありますか?

樋口「仕事の話ばっかりですけど大丈夫ですか?」

会場の笑いを誘う。

樋口「スポーツをやっていたので、サッカーに関するものはやってみたいですね。自分の武器でもありますし。あとは恋愛作品。まだ学生の役をやったことがないんですよ。だからそれもやってみたいですね」

司会「次はプライベートについてお聞きしてみたいと思います」
樋口「あ、プライベートもあったんだ。すみません、なんかカッコつけて『仕事の話ばかりで大丈夫?』とか言っちゃって(笑)」

新たに6枚のカードがスクリーンに表示される。

Q.幸平くんのおすすめのクリスマスデートは?

樋口「クリスマスプレゼントの交換とかいいですよね。あとは、王道なものプラスなにかがあれば。25日の0時をまわったあと……24日からでもいいんですけど、皆さん仕事で忙しいですよね(笑)。夜景を見に行くとか、普段やらないようなことをやってみたいです」
司会「皆さん、今年のクリスマスはぜひ参考にしてみてください」

Q.疲れたときは、どうやってリフレッシュしていますか?

クリスマスリースを「この丸いやつ」と言う樋口さん。

樋口「これはまだどこにも言っていない情報なので皆さん初耳だと思いますが……サウナです!」
司会「けっこうサウナのイメージがあったんですけど(笑)」
樋口「それは偶然ですね! 家族とか友達とか、まったく気を遣わなくていい人と近況を話します。サウナとか一人では行きません。一人でいたら笑顔が生まれないじゃないですか。いや、動画とか見ていたら生まれるかもしれないけど、ちょっとやばいじゃないですか(スマホで動画を見ながらニヤニヤ笑う人の真似をしながら)。疲れたときこそ笑顔ですね」

Q.サウナ、サッカー以外にハマっていることは?

司会「これはいい質問じゃないですか?」

悩む樋口さん。

樋口「ハマっていること……back number。一周回ってback numberさんにハマっています。たくさんいい曲を出しているじゃないですか。でもあまり聴いてこなくて、一周回って聴き始めました。『チェックのワンピース』とか」
司会「もしかしたら、今日帰るときは皆さん『チェックのワンピース』を聴いているかもしれませんね」
樋口「チェックのワンピースを着ている方もいらっしゃますしね(笑)。チェックのワンピースを着ながら『チェックのワンピース』を聴くのもいいし、それ以外の服で聴くのもいいし」

メイン企画前半

質問コーナーが終わり、次の企画へと移る。タイトルは、『気まぐれ! サンタが街にやってくる』。

問題に樋口さんが正解するたび、ステージ上のクリスマスツリーにオーナメントを飾りつけることができる。そして一定数のオーナメントつけることに成功するとツリーが点灯し、観客にプレゼントが渡されるという。ただし、ツリーは気まぐれなので、オーナメントをいくつ飾りつけたら光るかわからない。

企画の前半は、会場で事前に取られたアンケートをもとにした問いが出題。アンケートの質問に「はい」と答えた観客の割合を予想するというものだ。

Q.10円パンを食べたことがある人は何%?

樋口「10円パンって何? みんな食べたことあるの?」
司会「中にチーズが入ったパンです。新大久保にもお店がありますね」

10円パンなるものの存在を初めて知った様子の樋口さん。正体を掴み切れない中、果敢にも観客に質問を繰り出し、予想を試みる。

樋口「10円パンを知っている人?」「パンが好きな人?」「チーズが好きな人?」

笛の音とともにシンキングタイム終了。

司会「樋口さん、答えは決まりましたか?」
樋口「40%」
会場「えー」
樋口「30%」
会場「えー」
樋口「60%」
会場「えー」
樋口「どれだったらいいんだよ!」

鋭いツッコミが入る。

樋口「45%!」

スタッフ2名がステージ前に登場。手にはそれぞれ、答えの十の位と一の位が書かれたボードを持っている。先に観客にだけ答えを見せるが……

樋口「7が見えました(笑)」

正解は74%。

樋口「俺って26%側ってこと? すごくない?」

あとで10円パンを食べてみるとのこと。

樋口「ちなみに、答えはどれぐらいの誤差だったら大丈夫なんですか?」
司会「説明しますね」
樋口「お願いします」

±10%以内であれば、オーナメントを2個つけられる。ぴったり正解を言い当てられれば、オーナメントを3個つけられるそうだ。

Q.クリスマスケーキがショートケーキ派の人は何%?

樋口「甘いものが好きな人?」「クリームが好きな人?」「わかりました。もう大丈夫です!」

自信ありげな様子。

樋口「60%」

再び学生スタッフが登場。観客にだけ見えるよう、正解のボードを掲げる。

樋口「8は見えました(笑)」

正解は48%。

樋口「うわあ、惜しい! でも、いまので感覚が掴めてきました」
司会「感覚が掴めてきたところですが、残り1問です」
樋口「掴んだところで終わるパターンだ(笑)」

Q.サンタクロースに手紙を書いたことがある人は何%?

司会「サンタに手紙を書いたことはありますか?」
樋口「これがほしいっていうような短いやつも入りますよね? あります」

軽いトークを挟み、質問タイムへ。

樋口「占いが好きな人?」「子供のころ、ほしいものがたくさんあった人?」「いまもクリスマスを大切にしている人?」

質問の末、樋口さんが最初に出した答えは「66%」。

これに対し、会場の観客がジェスチャーで「もっと上じゃないかな」とアドバイスを送る。

樋口「優しいなあ。ったくよ~」

アドバイスを受けて出した樋口さんのファイナルアンサーは「68%」。

正解の書かれたボードを持った学生スタッフが登場する。

樋口「2は見えました(笑)」

はたして正解は……

26%。

樋口さんもびっくり。会場もびっくり。

樋口「どこが上だよ! みんな惑わしてきてる!?」

前半戦は残念ながら全問不正解ということで、この時点でツリーに飾りつけられたオーナメントは0個だ。

メイン企画後半:お題を当てろアキネイター

後半は、お題を観客にのみ表示。お題を知らない樋口さんが、お題を知る観客に質問をしながら、正解を探り当てるというもの。

樋口「惑わすのはナシで!」

あらかじめ客席に釘を刺す樋口さん。水を飲み、ペットボトルをテーブルに戻す。

樋口「ちなみに、水を戻すときにチラッと見るのもナシですか?」
司会「ナシです」

司会の方に促されて、樋口さんがステージの中央へ移動する。ところがライトから外れたせいで顔がよく見えなくなり、すぐさま会場から「ずれて!」と声が上がる。

笑いながら位置を調整する樋口さんだったが、またライトが当たらなくなり、会場から再び「あー!」と悲鳴が上がる。

第1問

  • 人ですか?→はい
  • 男ですか?→はい
  • 俳優ですか?→いいえ

樋口「何している人ですか?」
司会「はいかいいえで答えられる質問をお願いします(笑)」
樋口「ご飯は好きですか?」

会場爆笑。

樋口「赤い……」

ここでタイムアップ。

樋口「そうですね、クリスマスも近いということで……」
会場「おぉ!?」
樋口「え!? ……サンタクロース?」
司会「正解です!」
樋口「サンタは人間なのか?(笑)」
司会「人間です」

見事正解したということで、ツリーにオーナメントを飾る。

司会「ツリーは家にありますか?」
樋口「ないです。ツリーとかはあんまり……」

第2問

司会「次が最終問題です」

  • 食べ物ですか?→いいえ
  • 人ですか?→はい
  • 俳優ですか?→はい(ここで樋口さん、お題の見当がつく)
  • サウナが好きですか?→はい
  • おっとこまえ(男前)ですか?(噛んだらしい)→はい
  • 関西人ですか?→はい

後半、ドヤ顔だった。

樋口「樋口幸平」
司会「正解です! 最後なので、オーナメント4個いっちゃいましょう」
樋口「オマケがエグいですね」

ツリーの片側ばかりに飾りつけていたら、逆側にはつけないのかと司会の方からツッコまれていた。

樋口さん、最後のオーナメントをツリーのてっぺんの星に引っ掛ける。そこに飾るんですねと司会の方からツッコまれていた。

司会「さあ、ツリーは光りだすのか……」

照明が消え、会場が薄暗くなる。

ステージ横から登場したスタッフがクリスマスツリーに近づき、まさかの手動で点灯。

樋口「いまのはAIですか?」
司会「バーチャルですね」

なにはともあれ気まぐれツリーが点灯したということで、見事ゲームクリア。

プレゼント企画~終盤

司会「ゲームがクリアされたということで、観客の皆さんにプレゼントを配りたいと思います。樋口さん、今日は何を持ってきてくれたんですか?」
樋口「サイン色紙です」
司会「もうすぐクリスマスですから、せっかくなので樋口さんにはサンタクロースの格好になってもらおうと思います」

ここでいったん樋口さんがステージからはける。準備が整うまでの間、司会の方から抽選の説明がなされる。

少しして、「すーごい着替えちゃったわ」と言いながら、頭にサンタ帽子をのせた樋口さんが登場。会場が沸き立つ。

樋口「数字は1からいくつまでですか?」
司会「1から400までです」
樋口「400!?」

今回の抽選ではクジを用いず、樋口さんご自身が思いついた番号を告げる仕組み。そのため、自分の整理番号を樋口さんに見せようとする観客が続出する。

樋口「(数字を)見せるな見せるな!(笑)」

最終的に目を閉じる樋口さん。

3名の方に色紙を渡し終えると、今度は学祭実行委員から樋口さんへプレゼントが。フェルトアートと花束、そして手紙の束だ。

ケーキをかたどったフェルトアートには、樋口さんが先日(11月30日)24歳の誕生日を迎えたということで、24とでかでか書かれている。手紙の束は、大学構内に期間限定で設置されたボックスに、ファンの方々が投函したものだ。

最後に、樋口さんから挨拶。

樋口「今年は皆さんに支えられた1年でした。2024年は2023年よりもいい年にしたいと思って、皆さんに愛されて、イベントもたくさんやって。僕は皆さんに支えられないと成長できないので、これからも応援してもらえるよう頑張っていきます。そして皆さんに少しでも違う景色を見せることができたらいいなと思います。学生スタッフさんもありがとうございました。今日はスタッフとしてでしたが、次は違う形で会えたら嬉しいです。スタッフとしてではなく、いちファンとして」

観客やスタッフへの感謝の言葉とともに、1時間に及ぶトークショーは締めくくられた。

感想

身長でっか! 顔ちっちゃ!

樋口さんのイベントに参加するのは今回が初めてだが、間近で見たらスタイルの良さにビビり散らかした。

演技ができてイケメンで、しかもYouTubeで見たけど歌もうまい。天然という隙はあるが、ぜんぶ笑いに変えてくるので実質隙がない。子供が泣き出すような突然のアクシデントにもすぐ対応できる瞬発力まで備えている。なんなら、くしゃみをする姿すら様になっていた。なんでだよ! なんでくしゃみしただけで客席がざわめくんだよ!

天は二物を与えずというが、嘘に違いない。反例がここにいらっしゃる。

圧倒的なルックスの持ち主が努力を積み重ねたら、そりゃ人気になるわけだ。すごすぎて、見習いたくてもどこから見習えばいいのか、ぜんぜんわからない。とりあえず人との会話を大切にしていこうとは思った。

客席からの声をきちんと拾いながら、気配りを忘れずにトークをまわしていく。数多くの経験に裏打ちされたであろう、そつがない言動に、尊敬の念をおぼえずにはいられない。

とにかくすごかった。もうそれしか言えない。


  1. ホリプロの公式サイトには「186cm」と記載されている。
    https://www.horipro.co.jp/higuchikouhei/(2024/12/18時点) ↩︎

コメント

  1. 匿名 より:

    ドンブラザーズの人だ!
    行きたかったああ

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