1月の暮れ、重大な失態に気づいた。
「やばい! 年賀状の返事を出しそびれてた!」
人間関係がことごとく切れたぼくに、年賀状を毎年送ってきてくれる友人がひとりだけいる。SNSが盛んな時代に珍しい。LINEなら「あけおめことよろ」の8文字ですむところ、わざわざ手間暇かけて年始のあいさつをしてくれる友人がいるなんて、ぼくの人生まだまだ捨てたもんじゃない。
そんな大切な友人に返事を出さないのは人間失格だろう。縁を切られてもおかしくない。幸い、いまはまだ立春前だ。ぎりぎり寒中見舞いが間に合う。よし、そうと決まれば、作るぞ寒中見舞い!
……と思ったけど、寒中見舞いを1枚だけ用意するにはどうしたらいいんだ?
すぐ思いつく方法はみっつだ。自宅で印刷する、店で買う、ネットで注文する。
家にプリンターはある。しかし、ちょっと前に壊れてしまった。
お店や郵便局で売られている寒中見舞いはセット売りばかりだ。ぼくが行ったときは5枚セットしかなかった。なんでバラ売りがないんだ! ぼくみたいに友達が1人しかいない人は寒中見舞いなんて出さないとでも思っているのか!
ネットなら1枚単位で注文できるが、はがき代より送料のほうが高くなる。第一、届くのを待っている時間なんてない。立春はもうすぐそこまで迫っているのだ。
時間とお金をかけず、1枚からでも簡単に寒中見舞いを作れるいい方法はないだろうか?
そんなとき、たまたまやってきたドラッグストアに置いてあったコピー機を見て、ひらめいた。コンビニで寒中見舞いをプリントすればいいのでは?
コンビニで一度も印刷したことがないぼくにとっては盲点だった。
「え、知らなかったの?」とか言わないでほしい。心に刺さるから。「まだまだ最新技術にだって余裕でついていけるぜ」とか思いながら、コンビニのコピー機さえ使ったことがなかった自分が恥ずかしいから。
今回は、ぼくが実際に寒中見舞いをコンビニで印刷したときの手順をまとめてみたので、ぜひ参考にしてほしい。
寒中見舞いを作る
まずは寒中見舞いを作成しよう。
いまはスマホでなんでもできる時代だ。寒中見舞いを作成するアプリだって当然ある。
今回ぼくが使ったのは、『つむぐ年賀』(無料)というアプリだ。名前に「年賀」と入っているけど、年賀状専用というわけではない。寒中見舞い用のテンプレートも豊富に用意されている。
年賀状 2025 つむぐ年賀ではがきデザインを作成・自宅印刷
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既存のデザインを使うなら、作り終えるのに5分とかからない。テンプレートから好きなものを選び、あとは文言やら差出人やらを好きなように変えるだけ。
あまりに簡単だったので、今度年賀状を作るときはこれを使わせてもらおうと思う。
印刷予約をする
寒中見舞いを作成したら、次は印刷の予約をしよう。
『つむぐ年賀』にはコンビニ印刷の機能があり、会員登録をすればアプリから簡単に印刷予約ができる。
選べるコンビニは、ローソン、ファミリーマート、ミニストップ、セブンイレブンの4つ。ただし、料金やはがきの持ち込み可否がコンビニによって異なるので、注意が必要だ。
コンビニ | 印刷料金 | はがきの持ち込み |
---|---|---|
ローソン | 1枚70円 | はがきの持ち込み不可 |
ファミリーマート | ||
ミニストップ | ||
セブンイレブン | 1枚80円 | はがきの持ち込み可 |
ローソン、ファミリーマート、ミニストップでは、はがきの持ち込みができない。コピー機にもともと用意されている私製はがきに印刷することになる。
通常はがきと私製はがきとの違いは、郵便料金が含まれているかどうかだ。通常はがきはそのままポストに投函できるが、私製はがきは切手を買って貼る必要がある。
通常はがきに印刷したいなら、セブンイレブン一択だ。ただし、印刷済みのはがきは使用できなかったり、インクジェット紙が使用できない店舗があったりするので気をつけなければならない。宛名を先に書いてしまうとアウトになる。宛名の記入は印刷のあとで。
今回ぼくはセブンイレブンを選択した。単純に店舗が近いからだ。
『つむぐ年賀』を経由してセブンイレブンで印刷する場合、はがき1枚につき料金が80円かかる。これでもだいぶ安いが、実はもっと安くすませる方法がある。
『つむぐ年賀』で作成したデザインを画像としてスマホに保存し、アプリを通さずに直接印刷する方法だ。この場合、印刷料金は1枚60円になる。
え、せこい? 節約と言ってほしい。たかが20円されど20円だ。
もしスマホに保存した画像を印刷する場合は、セブンイレブンの『かんたんnetprint』(無料)というアプリから印刷予約をしよう。
かんたんnetprint-セブン‐イレブンでかんたん印刷
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印刷したい画像を選び、用紙サイズを「はがき」に設定。
予約が完了するとQRコードが作成される。あとはこのQRコードをコンビニのマルチコピー機にスキャンさせればいい。
なお、予約には有効期限がある。期限は「プリント予約日+1日間」。1月30日の12時に予約したら、翌日1月31日23時59分まで、ということだ。期限を過ぎたら、再度予約し直さなければならない。
コンビニで印刷する
寒中見舞いの画像の用意ができたら、スマホを持ってコンビニへ行こう。
通常はがきがいる場合は、先にレジで購入しておく。店員さんに「通常はがきを1枚ください」と伝えればOKだ。ぼくのような人と極力話したくない社会不適合者にとっては、ここが一番難易度が高いかもしれない。
準備が整ったら、マルチコピー機の操作に入る。
画面の「QRコードをお持ちの方」をタッチ。アプリの『かんたんnetprint』で表示させたQRコードをコピー機にかざす。「備え付けのはがき用紙」か「持ち込みはがき」かを選び、あとは画面の表示に従っていくだけだ。
詳しい手順は、公式サイトに載っている。心配な人は事前に目を通しておくといい。
かんたんnetprint 操作ガイド
https://www.printing.ne.jp/support/lite/guide/step2.html
なお、持ち込みはがきに印刷する場合、自分ではがきをトレイにセットする必要がある。備え付けはがきを利用するときと比べ、やることが増えるのはちょっと面倒に感じた。
- はがきトレイを引き出す
- 備え付けはがきを一時置きスペースに移動させる
- 持ち込みはがきをセットする
- トレイを戻す
- 印刷
- 印刷終了後に再びはがきトレイを引き出す
- 備え付けはがきをもとの位置に戻す
- トレイを戻す
詳細は「かんたんnetprint」の公式サイトにも載っているので、予習したいときはそちらを見よう。
かんたんnetprint 「持ち込みはがき」のセット方法
https://www.printing.ne.jp/support/lite/guide/mochikomi_hagaki_lite.html
ぼくが印刷したときは後ろに並んでいる人がいなかったから気楽にできたが、もし待っている人がいたら気が気じゃなかったかもしれない。
印刷を終えたら、おつりの回収を忘れずに。
けっこういい感じに仕上がったのでは?
宛名を書いて投函
印刷を無事に終えたら、おもて面に宛名を書き、ポストに投函しよう。
1月中に出せば、2月4日の立春までには寒中見舞いが相手の手元に届くはずだ。たぶん。
最後に
コンビニプリントのメリットとデメリット。
寒中見舞いが1枚だけとか2枚だけとか必要になったとき、コンビニのプリントであれば柔軟に対応することができる。
ぼくのように送る相手が少ない人は、ぜひお試しあれ。
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