毎年春恒例、名探偵コナンの映画を見てきましたー!
今作は25作目となる、『ハロウィンの花嫁』。
めちゃくちゃ面白かったので、さっそく感想を書いていこうと思います。
けっこうネタバレしていくので、まだ観てないよって人はご注意を! 次回作の個人的な考察も最後に載せています。
次作の感想▶劇場版『名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)』感想【ネタバレ有】
笑いあり、涙ありの110分
警察学校同期の5人組の活躍
今作でスポットライトが当てられているのは、降谷零(安室透)、松田陣平、萩原研二、伊達航、諸伏景光の警察学校同期の5人組。
降谷零はこれまでの映画でも何回か出ていますが、ほかの4人ががっつり映画に登場するのは初ですね。
もっとも、降谷以外の4人はすでに全員亡くなってしまっているので、登場シーンは回想のみですが。
今回の『ハロウィンの花嫁』は、松田と萩原が殉職した事件の犯人が登場するなど、これまでの映画の中で最も原作との繋がりが濃い回でした。
原作を知らなくても十分理解できるようになってるけど、読んでいたほうが何倍も楽しめる内容です。
彼らが仮装爆弾犯「プラーミャ」と渋谷で遭遇したシーンでは、めちゃくちゃテンションが上がりました。ここが今作の一番の見どころと言っても過言ではないかも。
緊迫した雰囲気の中、息の合った見事なコンビネーションでプラーミャを追うシーンは圧巻の一言です。
プラーミャを最後まで追い続けた降谷、爆弾を冷静に解体した松田、松田にヒントを与えていた萩原、車のドアを盾に仲間を守った伊達、そしてプラーミャの右肩を打ち抜いた諸伏。5人の強い絆が垣間見えて、涙が出そうでした。
そんな彼らと互角に渡り合うプラーミャも強者感が出ていてよかったです。身体能力で言えばたぶん降谷を超えてますね。3年後の現在での戦闘も、プラーミャは右腕があがらないにも関わらず降谷を圧倒していたし。
警察学校同期5人組のかっこよさがとにかく光るシーンでしたが、彼らにこのあと待ち受けている運命を知っているからこそ、同時に切ない気持ちにもなりました。
ここのシーンを見るためにもう一度映画館に足を運びたい。
警察官たちの信頼関係
今作では、降谷たち5人組以外にも、様々な警察官同士の信頼関係が描かれていました。
拉致された千葉刑事の救出に決死の覚悟で向かう高木刑事や、公安が絡んでいる事件を捜査することに迷いを見せる高木に発破をかける白鳥警部、婚約者の正体を知り呆然とする村中元刑事を叱咤する目暮警部など、各々の信念に基づいて行動する彼らの勇姿に胸を打たれました。
降谷の影に隠れがちな公安の風見警部補も、意外な特技を見せてプラーミャ逮捕への足掛かりをつかみます。
あと最近はめっきり見かけなくなった松本管理官もちゃっかり登場していましたね。セリフはありませんでしたけど。
過去の事件との繋がりから暴走しそうになる佐藤刑事と、そんな彼女にストレートに自分の想いを伝える高木刑事もかっこよかったです。
高木刑事は相変わらず抜けているところもありましたが、やるときはやる男。劇場版シリーズの中では過去一輝いていたのではないでしょうか。
2人のキスシーンもばっちりあって、思わず少年探偵団と一緒にニヤニヤしてしまいました。
劇中の結婚式はまさかの結末に終わりましたが、この調子だと実際に2人が結婚するまで秒読みって感じかな。
ところどころに仕込まれる小ネタ
基本的に緊迫したシーンが続く中、ちょいちょい挟まれる小ネタに思わずくすっと笑いそうになりました。
- 麻酔の効きが悪い小五郎(常日頃からコナンに麻酔銃で撃たれて耐性ができているためと思われる)
- 事件が起きすぎる町に対して、「やっぱ普通じゃねーな、この町」と呟く松田刑事(コナンも事件の多さに呆れていた)
- 松田刑事に対する佐藤刑事の印象「柴犬とドーベルマンを足して2で割った感じ」
- 冒頭の高木&佐藤の結婚式と、ラストの高木の葬式のまさかの真相
ほかには、原作ではガラケーだったところがさりげなくスマホに変えられていたのも、時代の変化を感じられて面白かったです。
個人的に物足りない点
不満点というか物足りない点をひとつだけ。
犯人候補、少なすぎじゃない?
一応ミステリーである以上、推理するのも醍醐味のひとつだと思うんですが、プラーミャの候補が実質2人しかいない……。
しかも、犯人がロシアを拠点として活動していることを考えると、答えはほぼ決まったも同然。
もうひとりは右肩怪我して病院に通っていたっていう、明らかなミスリード感が漂う話が出ていましたし。
最近のコナン映画は、アクションだったり主要キャラクターだったりに焦点が当たりすぎていて、犯人を推理する要素があんまりないのが個人的にちょっと残念。
登場人物が少なすぎて、推理しなくても犯人がけっこうわかっちゃいます。
前作『緋色の弾丸』も、「犯人は男? 男一人しかいねーじゃん」ってなりました。しかも、序盤に出てきたホテルマンの服のサイズXLだったし。阿笠博士なみに恰幅のいいキャラクターなんて一目瞭然すぎる。
ダイナミックなアクションや道交法をがっつり無視しているであろうカーチェイスとか、アニメ映画らしい派手な演出は面白いし好きだし、なんなら毎年2回以上映画館に足運んでますが、初期の頃のロジックを駆使して複数の登場人物から真犯人を絞り込んでいくのもよかったなーと思います。
いまの路線でも十分面白いけど。
次回26作目の勝手な予想
毎年映画の最後に流れる、次回作の制作決定ムービー。
今回は水中と思しきシーンに、ジンの声で「会いたかったぜシェリー」と流れました。
ジンは言わずと知れた、コナンの宿敵である黒ずくめの組織の一員。
次回作は十中八九、黒ずくめの組織との対決が描かれるでしょう。
流れたセリフから考えると、灰原哀の正体がシェリーだとばれそうになる模様。映画5作目『天国へのカウントダウン』に近いかも。
どこまでばれるのかはわかりませんが、ジンは茶髪を一本見ただけでシェリーのものだと勘づくやばい男なので、ちょっとしたシェリーの痕跡を見つけただけでも上記のセリフは言いそうです。
キャラクター重視の流れを見ると、黒ずくめの組織のナンバー2・RUMや、あるいはシェリーの家族(姉・宮野明美、母・宮野エレーナ、父・宮野厚司)の登場が期待できるかもしれません。前作『緋色の弾丸』では赤井ファミリーがキーパーソンとなっていましたし。
黒ずくめの組織を追う側として、赤井修一や降谷零の登場も期待されるところですが、最近やたら映画に出てばかりなのを考えると、たぶん次回はお休みかな?
舞台は水中だとすると、潜水艦あたりでしょうか。豪華客船、難破船、イージス艦は出たので、水中となるとそれぐらいしか思いつかない。
黒ずくめの組織が登場する回は例年以上にド派手なシーンが連発するので、次回も超大作となること間違いなしでしょう。
期待が高まります!
最後に
- 佐藤刑事の花嫁姿を見て、蘭ねーちゃんに思わず視線を向けてしまうコナン君かわいい
- 阿笠博士の作った巨大サッカーボール射出ベルトのほうが下手したら爆発の威力高くない?
- 爆発に巻き込まれた哀ちゃんを咄嗟に庇う小五郎のおっちゃんがかっこよすぎる
- コナン(工藤新一)と蘭ねーちゃんの相変わらずの以心伝心っぷり
- 見事なタイミングで流れる挿入歌「キミがいれば」
- 降谷零(安室透)の貴重な自室公開!?
キャラクターひとりひとりに見せ場があり、たんなるキャラ映画では終わりません。
ピアノソナタ『月光』殺人事件を思い起こすようなシーンもあり、まさにコナンの魅力がたっぷりと詰まった映画でした。
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