世にも奇妙な事典! 古今東西の怪異がまとめられた一冊『日本現代怪異事典』感想

書評

誰しも子どものころ、学校の怪談や都市伝説の話で盛り上がった経験が一度はあるでしょう。では、世の中にいったいどれだけの怪談が存在するか、ご存知ですか?

今回紹介するのは、そんな全国津々浦々の怪談がまとめられている、その名も『日本現代怪異事典』です。 著者は朝里樹氏です。

戦後から二〇〇〇年前後にネット上に登場する怪異まで日本を舞台に語られた一千種類以上の怪異を紹介!類似怪異・出没場所・使用凶器・都道府県別など、充実の索引付き。こっくりさん、カシマさん、口裂け女、トイレの花子さん、ベートーベンの怪、ひきこさん…など。


「BOOK」データベースより

私は特に怪異ファンでもなんでもないんですけど、東京の書店で見かけた際、その珍しい内容に興味をおぼえて衝動買いしてしまいました。

怪談の事典なんてあるんだー、と思わず二度見しちゃいましたね。

どうやらこちら、もともとは同人誌として発売されていたようで。それがめでたく復刊の運びとなったようです。

発売が2018年1月ということですが、これまでこんな存在感のある本に気がつかなかったことが悔やまれます(地元の書店にはこんなニッチな事典、まず並ばない)。

本書は民俗学の棚に置いてありました。やっぱり怪異と民俗学は切り離せない関係なんですね。

千種類以上に及ぶ膨大な怪異

本書には、トイレの花子さんや口裂け女といった有名どころの怪異から、まったく耳にしたことのない怪異まで、幅広く収録されています。

ふと、以前読んだ似鳥鶏氏の著書『昨日まで不思議の校舎』に登場した「カシマレイコ」の項目を開いてみると、数ページにわたって紹介がされていました。長い。こんなにも事例があるのか、と驚きましたね。

宮澤伊織氏の著書『裏世界ピクニック ふたりの怪異探検ファイル』に登場する「くねくね」や「八尺様」なども、ばっちり網羅されています。

自分の読んだ本に登場する怪異を調べてみるのも、なかなかおもしろいと思います。

似たような怪異がこんなにいくつもあるんだ、といった新しい発見だってありますから。

豊富な索引

本書の注目すべき点として次にあげられるのは、索引でしょう。

五十音順」の索引はもちろんのこと、この事典にはほかにも個性的な4種類の索引が巻末に掲載されています。それが、「類似怪異」「出没場所」「使用凶器」「都道府県別」です。

類似怪異」は、「チェーンメールの怪」や「四時四四分の怪」など、共通点のある怪異が項目ごとにわけられています。

出没場所」は、その名の通り、「温泉旅館」や「鏡」など怪異が起こる場所ごとに項目がわけられて掲載されています。これを見れば、どこが怪異の好む場所なのかが一目瞭然です。

使用凶器」では、怪異が使用する武器ごとにわけられています。物質だけではなく、「憑依」や「呪い」という超常的な力も含まれています。「生卵」や「ミカン」といった、ぱっと見では怖さがわからないものもありましたね。

最後の「都道府県別」では、都道府県ごとに怪異がわけて掲載されていますので、自分の住んでいる地域にどんな怪異があるのかなどを調べるときに大変役に立ちます。

最後に

怪談にそれほど興味がなくても、見ているだけでおもしろい内容となっています。

実はこの地域にはこんなおかしな怪談が伝わっていて、と誰かと話すときの話題作りにも役立つこと間違いなしです。

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