書評

『廃遊園地の殺人』斜線堂有紀(著)感想

かつて無差別銃乱射事件が起こり閉園に追い込まれたイリュジオンランド。事件から二十年が経過した現在、廃墟となった遊園地で再び惨劇の幕が上がる。斜線堂有紀先生が描く、ミステリ小説です。舞台は廃墟の遊園地。所有者となった資産家の招きに応じて集まっ...
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『さよなら神様』麻耶雄嵩(著)感想

今回紹介する『さよなら神様』は、1行目から真犯人の名前が明かされる、奇想天外なミステリ小説です。犯人の名を告げるのは、全知全能の神を名乗る鈴木太郎という少年。名前からしてすでに胡散臭いですが、神様であると大半の児童が認めざるを得ないほどの実...
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『僕が答える君の謎解き 明神凛音は間違えない』紙城境介(著)感想

推理を推理する、そんな世にも奇妙なミステリ小説が幕を開ける――。事件のあらましを聞くだけで真実に辿り着いてしまう明神凛音と、彼女がその真実に至った過程を推理する伊呂波透矢のコンビが織りなす、青春ラブコメミステリです。全3話が収録されています...
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『錬金術師の密室』紺野天龍(著)感想

錬金術師が三重の扉に守られた密室で殺されるという、驚天動地のミステリ小説。作者は紺野天龍こんのてんりゅう先生です。錬金術師、不老不死、ホムンクルス――これだけで心くすぐられる内容ですが、さらに密室というミステリではお馴染みの要素が加わり、期...
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『早朝始発の殺風景』青崎有吾(著)感想

青春ってきっと、気まずさでできた密室なんだ。『早朝始発の殺風景』 178頁場面転換なしのワンシチュエーション&リアルタイム進行で紡がれる五つのミステリ。著者は『体育館の殺人』で鮎川哲也賞を受賞した青崎有吾あおさきゆうご先生です。日常における...
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『予言の島』澤村伊智(著)感想

島で六人の人間が死ぬ――。とある霊能者が予言が残した島で連鎖する不可解な死。これは本当に呪いなのか?身の毛もよだつ真相が待ち受ける、ホラーミステリ小説です!澤村伊智先生の著作のうち、「比嘉姉妹シリーズ」以外の本を読んだのは本書が初めて。文庫...
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『シンデレラ城の殺人』紺野天龍(著)感想

「大姉様、落ち着いてください。人間は大昔から飢餓の生活に耐えてきたのです。一食くらい抜かしたところで死にはしません」「あたしは死ぬのよ!」「つまり論理的に言えば、大姉様はいよいよ人間ではないと」『シンデレラ城の殺人』 12頁殺されたのは一国...
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『ぬばたまの黒女』阿泉来堂(著)感想

阿泉来堂(あずみらいどう)先生が描くホラー小説第2弾。北海道の寒村を舞台に、恐るべき怪異が主人公たちを襲います。「罪」と「許し」がテーマの本作では、怪異に巻き込まれるうちに主人公たちの秘めたる罪が明らかになっていきます。阿泉先生のデビュー作...
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第13回書き出し祭り感想

書き出し祭りとは、「誰の書き出しが一番読者を魅了し、序盤でひきつけられるのか!?」という主旨のもと立ち上げられた企画です。四つにわかれた会場のうち、第一会場に掲載された25作品と、依頼のあったの作品の感想を書きました。基本、良かったところの...
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『楽園とは探偵の不在なり』斜線堂有紀(著)感想

突如、天使が降臨した世界。殺したのが一人であるならば見逃されるが、二人殺せば地獄行きになるという、新たな法則に縛られた世界で起こる連続殺人。特殊設定を活かした斜線堂有紀先生の描く本格ミステリ小説です!閉ざされた孤島、館で起こるありえない連続...
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