【検証】ドラマの小道具の新聞はちゃんと読める記事になっているのか?

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いろいろなドラマをこれまで見てきたが、ずっと昔から気になっていたことがある。

ドラマの中で登場する新聞や雑誌などの小道具、あれ、ちゃんとした文章が書かれているのだろうか?

ドラマでそれらの小道具が映るのは一瞬だ。普通に見ているだけでは中身をいちいち確認できない。内容が少しぐらいテキトーでも、案外バレないような気もする。

逆にちょっとした遊び心で小ネタが仕込まれている可能性もある。むしろそっちのほうが面白い。

ということで、今回はドラマに登場する小道具の新聞等の文章をまじまじと観察してみたので、その結果を載せていきたいと思う。

相棒 season21

まず注目したのは、大人気ドラマ刑事ドラマである『相棒』だ。

2022年10月12日(水曜日)から、シーズン21が放送されている。

前シーズンで反町隆史演じる冠城亘が卒業、水谷豊演じる杉下右京の新しい相棒として、初代相棒であった寺脇康文演じる亀山薫が抜擢された。

名コンビの復活を聞き、喜びに震えたファンは多いだろう。僕もそのひとりである。

そんな相棒21の第2話「ペルソナ・ノン・グラータ~二重の陰謀」にて、杉下右京を批判した新聞記事が登場する。タイトルは「警視庁妄想モンスター」。なかなか引き込まれる見出しだ。

これは内容も期待できるかもしれない。

そんな思いを胸に、テレビ画面とにらめっこしながら読み取った新聞記事の内容が、以下の通りである。

まずは見出し。

警視庁妄想モンスター杉下右京

穿ち過ぎる推論で操作攪乱

相棒 season21 「ペルソナ・ノン・グラータ~二重の陰謀」

個人名が新聞の見出しに入っているが大丈夫なのだろうか。芸能人ならまだしも、いち公務員の名前を大々的に公表するとはなかなか攻めた新聞社である。

お次はリード文。

今年の4月某日、練馬区東泉谷のマンション建設現場にて50代男性の遺体が発見された。事件は同年6月末に犯人逮捕により解決しているが、調べによると当該事件捜査時に於いて、警視庁特命係配属の杉下右京(警部)が捜査攪乱行為及び不当捜査を行なっていた可能性が高いという情報がある。

相棒 season21 「ペルソナ・ノン・グラータ~二重の陰謀」

どうやら2022年の4月の事件についてらしい。ちょうど冠城亘が特命係を去り、杉下警部が一人で活動していた時期だ。

相棒は基本的に10月から3月にかけて放送され、ドラマ内の時間もおおよそ現実と同じ流れとなっている。つまり、今回の記事に書かれた事件は、残念ながらドラマ内で描かれた事件ではないということだ。

最後に、肝心の記事内容。

事の発端は今年4月に建設現場で起きた男性刺殺事件である。事件発生後初期の段階で証拠品としてあがっていた凶器の刃物に付着した指紋に対し、杉下警部が捜査担当及び管轄でないにも関わらず、異議申し立てを行い、自身の推論を打ち立てた。第一容疑者として上げられた人物と被害者の関係性や、接点では証拠としての根拠が弱いため、逮捕は時期尚早。他の人物の線も考えるべきと主張。捜査本部は捜査範囲を拡大。その間、杉下警部は単独行動を行い、被疑者周辺を無断で調べ回っていたという。

警視庁練馬泉谷警察署刑事課の巡査部長は「杉下警部は突然事件現場にやってきて、独り言のように話し始めたと思えば、数人の捜査員に指示を出し、その場を去った」と語る。

4月に発生した当事件であるが、捜査開始から1ヶ月を超えた5月半ばに第一容疑者への拭いようのない犯行の目撃証言により、事件が振り出しに戻る。捜査本部は、初期段階にて杉下警部の推論により捜査対象から除外していたため、この間に犯人の逃亡を許してしまった。このため捜査は更に難航した。6月末に犯人の自主により事件解決となった。

「事件が発生してからおよそ2ヶ月間に及ぶ捜査となった。事件が解決したのは結果論であり、捜査員への過度な指示等、捜査の進行を妨げ、犯人逮捕に至るまでに時間と労力を要した。早期の事件解決を図るための効率を考えた捜査方針を幾度となく覆す杉下警部の捜査攪乱行為に関しては、苦言を呈したい」と捜査関係者は語る。

また、今事件で杉下警部から不当な調べを受けたと主張する人物がでてきた。「まるで自分が犯人であるような扱いをされた。非常に不快な気持ちになった」など、人権侵害を訴えているという。

別の過去の事件になるが、杉下警部が関わってきた事件を担当していた警察関係者によると、「その事件は都心のマンションの一室で発見された男性の不審死に関する捜査だったが、残されたダイイングメッセージを見つめ、推論を語り始める杉下警部は、やけに饒舌で、まるでドラマや小説の探偵のように見え、事件を楽しんでいるようだった。事件に対するあの向き合い方は完全に、公私混同している」と語る。

他にも杉下警部に対する非難の

相棒 season21 「ペルソナ・ノン・グラータ~二重の陰謀」

映像の都合上、全文はドラマ上で表示されず。

それにしても、杉下警部の推論、捜査本部で採用されたのか……いつも捜査会議で意見を述べようとするとけんもほろろに追い返されているのに。

ちなみに、ほかの記事は、宇宙系女子のあこがれの的の研究者についてや、マンション業界に激震が走る誰も知らない真実、だそう。

なにそれ、そっちもちょっと読んでみたいんだけど。

霊媒探偵・城塚翡翠

次は、『霊媒探偵・城塚翡翠』。

2022年10月16日(日曜日)にスタートした、清原果耶主演のミステリドラマである。原作小説『medium 霊媒探偵城塚翡翠』は、なんとミステリランキング5冠に輝き、有名ミステリ作家がこぞって絶賛した。

そんなドラマ『霊媒探偵・城塚翡翠』 の第1話にて、とある事件についての新聞記事が映される。今回はその記事を見ていこうと思う。

まずは見出しから。

女性刺創連続殺人事件

再び❝透明な悪魔❞による犯行か?

霊媒探偵・城塚翡翠 #01 Iced Coffee

記事。

行方不明になっていた女性が、今月20日、神奈川県厚木市の山中で遺体となって発見され、県警は殺人事件として捜査していると発表した。

遺体で見つかったのは埼玉県上尾市在住の大学生、佐藤佳那さん=当時(21)=。佐藤さんは、聖鈴学院大学に通う教育学部の3年生で、遺体となって発見される三日ほど前から大学の講義に出席していなかったという。連絡が取れない両親からも同時期に捜索願が出されていた。

佐藤さんの遺体は、腹部に鋭利な刃物による深い刺し傷があり、直接的な死因は失血死とみられている。また、手首、足首を結束バンドのような硬いひも状のもので拘束されたような痕跡が残されていた。

衣服は身につけていない状態で発見されたものの、性的暴行を受けた様子はなく、遺留品や所持品が見つかっていないことから、犯人が持ち去った可能性が高いとみられている。

行方不明となった際に身に着けていた服は見つかっておらず、凶器とみられる刃物や、犯人に繋がる手がかりも未だ発見されていない。

佐藤さんの遺体は血に濡れ

霊媒探偵・城塚翡翠 #01 Iced Coffee

こちらの記事も残念ながら一部しかドラマ内で表示されなかったため、全文は不明である。

silent

ここまで血なまぐさいドラマが続いたので、最後にまったく違うタイプのドラマを見ていこう。

川口春奈、目黒連が出演する話題のドラマ『silent』だ。

第2話で、目黒蓮(Snow Man)が演じる佐倉想が、パソコンに向かいながら文章を推敲しているシーンがある。新聞でも雑誌でもないが、文章ということで中身を確認してみた。

その文章がこちら。

て話を聞いた。(山本卓朗)

■本に「冊」という単位はない

『本は理解が出来なくて良い』。タイトルに励まされるような気持ちで手に取った人も多いのではないかと思います。表題のエッセイで、菅田さんは「本に『冊』という単位はない」と書いていますね。

菅田:「本は冊という単位で数えることができない」というのが僕の基本的なスローガンです。一冊というのはあくまでも仮のすがた、それぞれの本はいろんな方向に8点していく予知がある。ある本のページは、まったく関係なさそうにみえる別の本のあるべきページと地続きになっている。人間が関与しなくても、本は本同士で結びつき、解体と再構成を勝手に実践しているわけだから、我々はただその森の中をどこまでも行けばいい。

その点から言うと、これは別に僕の独走ではなくて、昔からある考え方をわかりやすく言い直しただけです。僕は学生のころにはふらんす系の文学理論に全面的に浸っていたから、「本」ではなく「テクスト」という考え方があります。テクストとは運動の中で人が発見し編み上げられていくものです。それは一つ一つの本の中だけにあるわけでもないし、一人の著者という単位で数えることもできません。言語そのものの自己組織化を読みながら発見して、いかに自分自身がそれに接続されていくかという考え方です。

――たしかに読んでいて、ある話が別の話へと次々に接続されていく感覚がありました。

silent 第2話

どうやらなにかのインタビューらしい。なんだか国語の文章問題に出てきそうな内容だ。いくつか誤字があるが、これはドラマで描かれていたとおりである。

「言語」や「ことば」は、本ドラマでわりと重要な位置を占める要素であり、その点を踏まえると上記の文章はなかなか深い意味を持っているような気がしてくる。

結論

【結論】ドラマに登場する小道具の新聞の記事は、ちゃんとした読める記事になっていた。

スタッフの皆さん、疑ってごめんなさい。

ドラマの魅力は、作り手が細部までこだわり抜くことで生まれるのだと改めて実感した。映像では一瞬しか映らない小道具まで心血を注いで準備していると思うと、脱帽するしかない。

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